三菱重工業は2日、空中と水中の飛行ロボット(ドローン)を組み合わせた無人機システムを、1000キロメートル離れた遠距離から操作する実験に成功したと発表した。九州の実験用監視エリアと東京・丸の内の同社を専用回線で接続。不審船に見立てた船がエリアに近づくのをレーダーで発見、ドローンを急行させ監視、自動追跡するまで操作できることを確認した。今後はより長距離で実験を行うとともに、ドローンの数も複数に増設。多面的な対応ができるようにして2019年度末にも商品化する。

 三菱重工は空中ドローンで、台風並みの風速30メートルに耐えられ、安定飛行できるドローンの姿勢制御技術を開発。水中ドローンも計画ルートに基づいて自動航行できる機種を開発した。伸縮アンテナに取り付けたカメラで撮影もできる。防衛関連のほか、密漁監視やインフラ点検、防災向けに売り込む。東南アジアなど海外の需要も見込む。

 尖閣諸島付近で中国の公船が長期間、侵入を繰り返すなど沿岸防備が大きな問題になっている。偽装漁船は武装しているケースもあるとみられ、隊員の危険防止の観点からもドローンを活用した無人警備監視システムが求められている。