トヨタ自動車は2021年にも、エンジンの開発・設計に携わる人員1000人規模を新技術の開発部門に配置転換する方針を固めた。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ぶ次世代自動車技術の開発体制を拡充、同分野に人的資源を集約する。CASEをめぐっては米グーグルなど異業種が攻勢を強めており、開発競争が激化している。トヨタは開発体制の強化を急ぐ。

 エンジンの設計や先行開発を担当する本社部門(愛知県豊田市)と、東富士研究所(静岡県裾野市)の人員を次世代技術の開発部門に移管する。18年から配置転換に着手しており、すでに一部が異動したもよう。21年をめどに1000人規模を移す計画だ。エンジンの設計・開発機能は維持するが、電動化の進展を踏まえ開発リソースを最適化する。

 7月には電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の開発・製造を担う「トヨタZEVファクトリー」の人員を約290人から2000人規模に増員する方針を示したほか、23年度に全面稼働する愛知県内の新研究施設では約3300人体制とする計画。CASE対応に向けて人員の拡充を加速している。

 異業種のIT企業などは潤沢な資金をテコにCASEの開発を加速。トヨタは19年度に1兆1000億円の研究開発費を計上するが、異業種はこれを大きく上回る。トヨタは人的資源の充実など総合力で、次世代技術の覇権争いに挑む。

 トヨタは6月、ハイブリッド車(HV)やEVなど電動車の世界販売台数を30年に550万台以上とする目標の5年前倒しを発表。自動運転では日米に加え、欧州でも公道走行テストを始める。CASE関連事業を急拡大しており、技術開発の推進には人員の拡充が不可欠と判断した。