【コインバートル(インド)=六笠友和】DMG森精機とインドのラクシュミ・マシン・ワークス(LMW)は29日、インドで工作機械の生産を始めた。主軸をはじめ主要な部品やユニットを日本から送り、LMWが組み立てる。インド向けの立型マシニングセンター(MC)1機種で月産10台を計画する。インドは長期的に中国を上回る市場規模に成長するとの指摘がある。DMG森精機の品質基準をインドで確保し、高付加価値の加工を狙う顧客層を開拓する。

 両社は1988―89年にも同様の提携関係にあり、DMG森精機にとっては30年ぶりのインド生産になる。LMWは繊維機械の世界大手で、工作機械事業では旋盤でインド2位、MCでも大手の一角を占めるという。

 インド南部のコインバートルにあるLMWの工場を活用する。500ミリメートル角を超える大型部品を加工できる立型MC「CMX600Vi」の生産に着手した。日本生産機を供給する場合に比べてリードタイムを短縮するほか、価格を20―30%減にする。

 インドの工作機械市場は現地メーカーが高いシェアを占める。ただ、高精度な加工や自動機器と合わせたシステム供給などでは、日系をはじめ外資勢が優位にあるという。部品やユニットを日本から送り、品質を担保する。品質、納期、価格、サービスなどで優位性を出し、需要の増加が見込める高付加価値分野の提案を強める。

 インドは景気の後退局面にあるが、森雅彦DMG森精機社長は同日の式典で、「今のようなダウントレンドは将来投資に最適なタイミングだ」と、長期の成長に向けた基盤固めに意欲をみせた。一方、サンジャイ・ジェイワッタナベルLMW会長兼社長は、「前回の提携以来、再び最新の製品をインドに届けられる」と喜んだ。

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