「開発に5年の歳月がかかった」。越後製菓(新潟県長岡市)の吉原忠彦社長は苦労をかみしめる。電子レンジで温める包装米飯「日本のごはん」の“超軽量容器”開発に5年を費やした。2012年に発売にこぎつけた商品のプラスチック製容器の重さは2グラム。従来品が15グラムだったので大幅な減量だ。

通常の食品容器は中身の鮮度を保つため、複数の素材を複層化して空気を遮断する。同社は単一素材にし、薄くした。さらに形状を「おわん型」とし、手で運びやすい機能性にもこだわった。同社は容器の生産設備も自社開発するため、完成まで試行錯誤が続いた。

いま、使い捨てプラの大量廃棄が問題となり、プラ使用量が少ない同社の容器が再評価されている。「おわん型」だと一食分なので食べ残しも防げる。環境配慮商品を表彰する「エコマークアワード」(日本環境協会主催)の19年度最優秀賞に選ばれた。選考委員長の西尾チヅル筑波大学教授は「先見の明とモノづくりへの情熱に敬意を表したい」とたたえた。

発売から7年後の栄誉に吉原社長は「持続可能な社会の実現に向けて取り組みたい」と決意をあらたにした。環境改善につながる開発成果は色あせない。

軽量容器を採用した「日本のごはん」を手にする越後製菓の吉原社長