マークラインズはSBIホールディングス(HD)のグループ会社と共同で、2021年に自動車産業に特化した50億円規模のファンドを立ち上げる。ソフトウエア開発などのベンチャー企業や、新規分野の開拓で生き残りを図る既存の部品メーカーなどに出資する。電動化といった次世代技術の進展で業界が変革期を迎える中、車産業の情報サイトの運営などで培った知見やネットワークを生かし、投資先の成長を後押しする。

マークラインズはファンドの運営を担う全額出資子会社の自動車ファンド(東京都千代田区)を4月に設立。同社とSBIHDの子会社が共同運営するファンド「自動車産業支援ファンド2021(仮称)」を2021年1月にも立ち上げる。マークラインズは10億円の出資を予定し、金融機関、商社、完成車や大手部品メーカーなどから出資を募る。

マークラインズは国内外の自動車関連企業約5万社の技術や市場動向などのデータを収集、分析して3000社超の会員企業に提供するポータルサイトを運営し、コンサルティングや人材紹介も手がける。ファンドでは事業で培ったノウハウや顧客基盤を生かし、投資案件の発掘、審査、直接的な経営支援まで一貫して手がける。

電動化や自動運転など「CASE」と呼ばれる次世代車の開発では、ハードウエアを制御するソフトやセンサーといった新たな領域でベンチャーなどの参入が相次ぐ。一方、既存の部品メーカーでは完成車メーカーとの系列解消を含めた業界再編の動きが加速し、電動化による車の構造変化が内燃機関に関わる部品メーカーの業態転換を後押しする。

ファンドでは国内外の有望なベンチャーや、技術力の高い国内の中堅部品メーカーなどを発掘。市場開拓、系列外の営業、海外展開、製品開発、事業承継といった課題を、資金だけでなく人材も含めて総合的に支援する。また出資者にはベンチャー企業の情報なども提供し、自動車産業の発展に貢献する。