【トヨタ自動車トヨタコンパクトカーカンパニーTC製品企画 ZPチーフエンジニア 末沢泰謙氏】  
 

小型スポーツ多目的車(SUV)として求められる基本要件を満たしながら、これまでの既成概念を一新する新世代の小型SUVを目指して開発した。小型車「ヤリス」にも採用した新開発のプラットフォーム(車台)と新世代パワーユニットを搭載。新設計思想「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」により、走る楽しさと所有する喜びを提供したい。

洗練されたデザインや、走りの楽しさとSUVで世界最高レベルの低燃費の両立を実現した。驚きの荷室ユーティリティー、先進の安心・安全装備を設定している

外装デザインは機動性や利便性などに特化し、SUVとしてのロバスト(頑丈さ)を強化した。ヤリスシリーズのこだわりである軽快なハンドリングと上質な乗り心地の両立に向けて高い車体剛性も追求した。高張力鋼板を採用したほか、骨格結合構造を最適化した。サスペンションも一新して摩擦の大幅低減を図った。高い次元での軽快な乗り心地と操縦安定性を両立できた。

パワーユニットは、ヤリス同様に排気量1500ccダイナミックフォースエンジンに、スムーズでダイレクトな加速を実現する新型無段変速機(CVT)を搭載した。ハイブリッド車(HV)は排気量1500ccエンジンに新世代ハイブリッドシステムを組み合わせて力強くシームレスな走りを追求した。HVにも4輪駆動の設定があり選択の幅を広げている。排気量1500ccのHVはシステム出力やモーター出力、バッテリー出力の向上でリニアな加速性能につなげた。ヤリス同様に車両の軽量化と合わせ市街地から高速道路、山道など気持ちよく走れるように仕上げている。

荷室空間は小型SUVトップ級の390リットルを確保し、さまざまな使用シーンに対応する。大型のスーツケースから自転車などまで積載可能だ。トヨタの小型SUV初の「ハンズフリーパワーバックドア」を設定し、使い勝手も高めた。スマートキーを携帯しリヤバンパーの下に足を出し入れするだけでバックドアが自動で開閉する。

安心・安全装備では、最新の「トヨタセーフティセンス」を標準装備した。多くの方々に支持される小型車だからこそ、上級モデルに採用されている安全装備や、トヨタの小型SUV初となる高度な安全機能を積極採用している。

荷室空間は小型SUVトップ級の390リットルを確保

【記者の目】
実際に試乗すると車両のスタイルの洗練さに加え、車室空間の広さや加速感など走行性能の高さも感じた。ヤリス同様に設定した自動で駐車する高度運転支援機能「アドバンストパーク」は、きちんと駐車位置に収まる精度の高さに驚かされた。小型SUVとしての魅力とともに駐車が苦手な人でも運転したくなりそうだ。

(日刊工業新聞名古屋支社・山岸渉)