三井E&Sマシナリー(東京都中央区、高橋岳之社長、03・3544・3950)とゼンリンデータコム(東京都港区、清水辰彦社長、03・6811・5050)は、港湾用クレーンの点検の省人化で連携する。飛行ロボット(ドローン)で撮影したクレーンの画像を人工知能(AI)で解析し、錆の発生などを検知するシステムを開発する。人手による点検の安全性や精度の課題を解消する。2021年度以降の実用化を目指す。

2社は自動検知システムの展開に向け、鹿児島県の志布志港でこのほど実証を行った。三井E&Sが点検を請け負う港湾クレーン2基の巻き上げ用ワイヤロープなどをドローンで撮影し、AIを用いた画像解析で錆を検出した。

三井E&Sは国内の岸壁とコンテナターミナルのクレーンで約7割のシェアを占めており、まず納入先での新システムの活用を見込む。これによりクレーン向けに提供する点検や補修などのサービス事業の拡大につなげる。一方、ゼンリンデータコムはドローンの飛行に関連する技術支援などを行う。

港湾クレーンを点検する際には、高所での目視になるため足場の設置や専用の点検作業車が必要だった。熟練した点検作業者も不足しており、作業者によって検査精度にバラつきが出てしまうという。

新システムの利用で安全性を高められるほか、検査にかかる時間の短縮を見込めるため、クレーンの稼働停止時間を減らせる。また点検結果と三井E&Sが手がけるクレーンの遠隔監視システムも連携させる。

ゼンリンデータコムはドローンを使ったサービスを重視しており、JR北海道とドローンを用いたトンネル点検の実証を行った実績がある。