新型コロナウイルス感染拡大を機に働き方改革が大きく進展―。日本情報経済社会推進協会(東京都港区、JIPDEC)がアイ・ティ・アール(ITR、東京都新宿区)と共同で行った「企業IT利活用動向調査」によると、緊急事態宣言下にテレワーク(モバイルワーク)制度を整備した企業は4割となった。国内企業727社のIT・情報セキュリティー責任者を対象として7月に緊急調査し、前回の1月調査と比較した。

働き方改革の取り組み状況を1月の調査時点と比較すると、「テレワーク(モバイルワーク)制度の整備」を行った企業が27・6%から42・4%、「在宅勤務制度の整備」が25・5%から39・6%、「働き方改革に伴うITシステムの導入」が27・6%から35・9%と拡大している状況が浮き彫りとなった。

コロナ禍でのテレワークの阻害要因として「ハンコ出勤」が指摘される中で、電子契約への関心の高さも確認された。

電子契約を採用済みの企業は1月調査と変わらず、約4割だった。今後採用を検討している企業の割合は、1月調査の27・5%から、今回は35・6%と、約8ポイント伸びた。電子契約は自社単独ではなく取引先企業でも導入が必要となり、導入に時間がかかるものの、テレワークでも事務手続きを円滑に行うために、従来の紙の契約書から電子契約への移行が進みつつあることが読み取れる。電子化したい業務プロセスとしては、社内決裁処理、契約書の締結・保管などが挙げられた。

また、コロナ禍において、取引先選定時にプライバシーマークや情報セキュリティーマネジメントシステム(ISMS)認証取得を重視するように変わった企業が約3割に上った。

コロナ禍においては取引先を訪問して評価を行うことが難しくなっている。このため、「プライバシーマークやISMSのような第三者認証取得の有無が、選定評価の判断基準として重要性を増している」とした。