防衛省は2021年度に、防衛装備品サプライヤー企業の事業撤退が生じた場合の事業承継支援を行う。企業の生き残り競争の中でもうかる事業への“選択と集中”が叫ばれ、扱い数量が小さくて採算に乗りにくい防衛装備品事業は撤退・縮小の対象になる可能性が高まっている。撤退・縮小で供給に穴が開くのを未然防止するとともに、装備品に関わるサプライチェーン(供給網)の強化を急ぐ。

サプライチェーン強化の観点から、同省は19年度と20年度に、国内サプライヤー企業約1400社を対象に調査を実施。その結果、将来的な撤退を検討している社が複数社あることが判明した。

潜水艦やステルス戦闘機をはじめとする防衛産業は数十万点のパーツから成り立っており、特殊ネジ一つでも供給が滞ると影響を受ける。

装備品事業の調達リスクは撤退・縮小のほか、ベテラン職人の退職や金型の引き継ぎなどでも発生する。装備品は加工で特殊技術や専門技術を必要とするものが多く、汎用品では代替できない。ある企業が撤退・縮小を決めたときに、設備やノウハウを別の企業に円滑に引き継ぐ方法や、事業存続に向け、利用できる支援制度や補助金などをアドバイスする。

支援事業では民間コンサルティング会社1社に委託する方針で、5月にも公募する考えだ。