インターネットイニシアティブ(IIJ)は産業機械や生産ラインの稼働状況を遠隔監視、制御するソリューション「IIJ産業IoTセキュアリモートマネジメント」を発売した。通信ネットワークや通信機器、クラウド、セキュリティー、センサーなど必要な機器や機能を一括提供する。新型コロナウイルス感染症によるリモート需要を取り込む。

用途に応じた2種のサービスをラインアップした。産業機械、計測機器メーカー向けの「同マシナリー」は、メーカーの保守担当者が納入先の複数の工場に設置された設備の監視や異常検知、制御を遠隔で行える。コロナ禍で納入先の工場を訪問して機器の保守点検を行うことが難しくなっていることに対応した。消耗品や設備異常に先回りして対応することで、顧客満足度向上にもつながる。

工場設備保全、生産管理部門向けには「同ファクトリー」を提供。工場や生産ライン全体の生産稼働率の把握や映像を通じた設備監視、温湿度や電力量といった計測器のデータ収集など目的に応じたシステムを選べる。

協業する台湾・アドバンテック(台北市)のIoT(モノのインターネット)基盤に自社の通信ネットワークやクラウドを組み込んだ。200種類以上の産業機械に対応し、複数メーカーの機器が混在する生産ラインにも導入可能。また、企業の中には生産データをインターネットにつなげず送信したいというニーズも多いことから、IIJの閉域ネットワークを用いて安全にクラウドにデータを伝送、管理する。

2020年3月期のIoT関連売上高は前期比で約5割伸びた。「数年前までは実証どまりの案件が多かったが、ここ1、2年で導入が本格化している」(岡田晋介IoTビジネス事業部長)と見る。コロナ禍で個人向け回線は伸び悩むが、IoT向けは今後も堅調に推移すると予測。製造業、農業、家庭向け見守り、エネルギー分野を中心に顧客獲得を目指す。(苦瓜朋子)