NECと産業技術総合研究所、三井化学などの研究グループは16日、化学プラントなどの大型インフラの運転支援システムを開発したと発表した。人工知能(AI)と、実プラントと連動して動くオンライン上の仮想プラントを組み合わせることで、運転員の手動操作と比べ運転効率を40%向上できた。運転安定化までの時間短縮による原料やエネルギーの削減など化学プラントの運用効率化が期待される。

判断の根拠を提示できる「論理思考AI」を使い、人が行ってこなかった操作をシミュレーション上で試行することで、運転員が試行錯誤していた運転変更操作を最適化できる技術を利用。同技術と、実プラントと同時並行で動作しその挙動をオンライン上で再現できるオメガシミュレーション(東京都新宿区)の「ミラープラント」と連携し、三井化学の訓練用実プラントに適用した。

運転員の手動操作と比べ、操作時間を40%短縮できることを確認した。

近年、化学プラントでは顧客のニーズに合わせた生産が行われている。生産量や生産品を変更する操作は安全性を確認しながら操作する必要があるため、手動もしくはベテラン運転員の操作手順を再現した自動制御を実施している。だがプラントの状態が最適になるまでの運転変更操作に数時間から半日程度かかる。変更を繰り返すと原料やエネルギーが無駄になるため、効率化が期待されていた。