スペース制約なく敷居下がる

オンライン開催となった2020年の日本国際工作機械見本市(JIMTOF)。27日まで開催中の「JIMTOF2020オンライン」には、モノづくりを支える中核となる工作機械の周辺機器メーカーや機械販売に携わる商社の参加が増えた。デジタルコンテンツの開発などにも力を入れる中、オンラインでも売り込みの好機とみる。商談の行方は次のリアル展での出展判断にもつながりそうだ。(特別取材班)

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山善は1992年以来、2度目のJIMTOF出展となった。会場スペースの制約がないオンライン開催となり、常連の出展者以外も出展しやすくなったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響で省力化需要が増える中、山善も自動化対応の販促に力を入れているため出展を決めた。

【協働ロボと連携】

今回は三和ロボティクス(長野県飯田市)の小型マシニングセンター(MC)用パレットローダーシステム、ファナックの小型切削加工機「ロボドリル」と台湾テックマン・ロボットの協働ロボットのコラボレーションなどを動画で紹介している。さまざまな工作機械メーカーと取引のある商社の強みを生かし、既存の機械と協働ロボの組み合わせによる自動化提案でユーザーの選択肢を広げる狙いだ。

【豊富な製品】

10年以上前にJIMTOF出展実績はあるが小スペースだったため、実質的な初出展と位置付けるのは安全スイッチなど制御機器メーカーのIDEC。コロナ禍における営業コンテンツとして、デジタル対応に力を入れていることもあり、オンライン開催でも強みを生かせるとみる。

IDECの制御機器は工作機械と連動し、製造現場の安全対策に役立つ製品も多く、販促に力を入れている。工作機械業界の顧客に提案できる製品やサービスも豊富で、オンラインでも訴求可能とする。

JIMTOFの主役は工作機械メーカーだが、それを支える周辺機器や商社の積極的な参画はオンライン展の“スパイス”にもなっている。新型コロナの状況や今回の成果を踏まえた上での判断になるが、山善、IDECとも次回のJIMTOFがリアル展になっても出展を検討する方針だ。

【初の単独出展】

BBS金明(石川県白山市)は「他社のブースに機械を出品したことはあったが、単独での出展は初めて」(金指幸夫常務)。現在の主力製品はシリコンウエハーのエッジ研磨装置だが、元々の出発は工作機械メーカーだったこともあり、以前からJIMTOF出展を希望していたという。

独自のパラレルリンク構造を採用した「パラレルキネマティクスマシン」を用いた加工技術で、航空機関連の開拓を狙っている。また、これまで主に光学フィルムなどに採用されている、積層し上下からクランプした加工対象物(ワーク)の端面を仕上げる加工法でセラミックスやガラス、金属などの需要も開拓したいと考えている。


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