2020年の企業倒産は、8000件を割る記録的な低水準になった。帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)がまとめたところ、TDBは前年比6・5%減の7809件で、00年以降で2番目に少なかった。TSRは同7・3%減の7773件で、30年ぶりに8000件を割った。2社とも前年を下回るのは2年ぶり。新型コロナウイルス感染拡大が経営の重荷となったが、政府や金融機関の資金繰り支援策が倒産の歯止め役になった。コロナ禍は続いており、21年は増加に転じると懸念する声があがる。

感染拡大による消費低迷の影響を受けた飲食、宿泊は倒産が目立った。飲食はTDBが同6・6%増の780件、TSRが同5・4%増の842件で、いずれも過去最多だった。一方でTDBは全7業種、TSRは全10産業中6産業が前年を下回った。建設業は2社とも2ケタ減で、TDBでは過去最少。

また20年12月の倒産件数は、TDBが前年同月比22・0%減の552件で、5カ月連続で前年同月を下回った。00年以降の12月で最少。TSRは同20・7%減の558件で、6カ月連続で前年同月を下回った。12月では、71年以降で2番目の少なさ。

21年の見通しについて、TSRは「(資金繰り支援策の)返済期に入るが原資を確保できない企業が出る」(担当者)と懸念する。TDBは20年度末に向けて増加局面に移る可能性があるとして「20年よりも倒産件数が増えるだろう」(同)と見込む。