日産自動車が2020年12月23日に発売した小型車「ノート」の受注が1日までに2万台を超えた。発売から約1カ月で月販目標(8000台)の2・5倍の水準となる。

独自のハイブリッド車(HV)技術「eパワー」を搭載したHV専用車として8年ぶりに全面改良した。eパワーの刷新などでスムーズな加速や静粛性を実現。先進的な内外装も評価された。販売の先行きでは半導体不足に伴う減産影響が懸念される。

 

「(新型ノートで)確実に日本で成功を収めることが、日産の電動化への道を確固たるものにする」。星野朝子日産副社長は強い期待を示す。

2017年から3年連続で国内の小型車販売台数1位となったノート。その躍進を支えたのがエンジンを発電のみに使い、モーターで駆動するeパワーだ。新型車ではエンジンやモーターなどで構成するシステムの設計を一から見直し、第2世代として刷新した。

こだわったのは電気自動車(EV)に近い上質な走り。最大トルクや出力をそれぞれ従来比10%、6%向上し、加速性能を高めた。またホイールの回転センサーから路面の状態を把握。路面が粗く走行音が大きい道になるとエンジンを始動して発電する世界初の制御技術を開発し、エンジンの作動音を感じさせない静かな走りも実現した。

高速道路で先行車を自動追従する運転支援技術「プロパイロット」では、ナビゲーションシステムとの連携機能を追加。ナビの地図情報を元にカーブでの減速を支援し、制限速度に応じて自動で設定速度を切り替えるなど利便性を高めた。

車台も刷新して、ルノーと開発した共通車台「CMF―B」を日本で初めて採用。超高張力鋼板(ハイテン材)を要所に配して車体剛性を同30%高めるなど、車の取り回しも良くした。

同車台は既に日産の「ジューク」やルノーの量販車「クリオ」などで採用。走行実験を繰り返すなど協業(アライアンス)で磨き上げており、開発費削減にも貢献した。シートの骨格などでも設計を共有。同じ車台を採用した車種との供用率を半分程度に高めた。今後の展開を含めCMF―Bを採用する車種の販売はアライアンスで200万台規模も見込まれる。