北里研究所は2日、椿本チエイン、東洋紡と連携して新型コロナウイルスのPCR検査を大規模に実施できる技術の開発に向け、共同研究を始めたと発表した。複数の検体をまとめて検査する「プール法」と呼ばれる手法を採用。椿本チエインの全自動検査システムを導入することで、24時間に1万3000件の検査が可能となる。大規模な検査を短時間で処理する技術で、逼迫(ひっぱく)する医療現場の課題解決に貢献する狙い。3月末まで実証し、6月の実用化を目指す。

3者による共同研究契約を1月29日に締結した。椿本チエインが独自の全自動検査システム「自動化ミニラボラトリー」を開発。ID管理やピッキングなどの技術により、分注、濃縮、前処理といった作業を無人化できる。東洋紡が、プール法に適した検査試薬などを提供する。

北里研究所らは、プール法によって一度に5件分の検査を実現。さらに同一プレートで384件分検査できる「384フォーマット」を組み合わせる。全自動化かつ384フォーマットを採用したプール法によるPCR検査は、国内初という。

プール法は、検体の混入や作業者の感染といったリスクがあることから、実運用が難しいとされていた。無人化によって、こうした課題をクリアする狙い。

椿本チエインは、PCR検査用の不活性化唾液分注装置も開発し、唾液PCR検査キットを提供する楽天に納入した。PCR検査関連の自動化ニーズの取り込みを加速している。