自律制御システム研究所(ACSL)は2021年度にインドとシンガポールに進出する。インドは飛行ロボット(ドローン)の組み立てと販売、シンガポールはドローン関連情報の収集と販売を手がける事業所を設置する考え。欧米や日本と同様に、東南アジアでも安全保障面から中国製ドローンを避ける動きが強まると予想。東南アジア市場が非中国系ドローンメーカーの草刈り場になりつつあると判断し、進出競争で先手を打つ。

ACSLが海外に拠点を設けるのは初。コロナ禍で外国移動が制限される中、早期に進出したい考えだ。

インドは国土が広く人口も多いため、ドローン市場の成長が期待できる。

同国はIT産業が成長を遂げる一方で、労働集約型の古い工場も多いことから、例えば「煙突点検用のドローン需要が見込める」(鷲谷聡之ACSL社長)。加えて都市化に伴うインフラ整備で、電線網や下水道点検用のドローンも高成長が期待できる。

一方、シンガポールの拠点は先端技術や研究人材、情報の収集に加え、タイ、マレーシア、ベトナムなど周辺諸国へのハブ拠点として活用する考えだ。

これまで汎用ドローン市場は、世界最大手のDJIをはじめとする中国製がシェアの過半を占めていた。ただ、ドローンによって重要施設の位置情報や動画像データを収集できるのに加え、油田攻撃などでドローンが使われている実情もあり、中国製から置き換える動きが出始めている。