タイヤメーカー4社の2021年12月期連結業績は新型コロナ影響からの回復を予想し、全社が増収、3社が当期増益となり、ブリヂストンは当期黒字に転換する見通しだ。ただ、中国などの新興メーカーの台頭もあり、収益力の向上が課題。各社とも中長期的な事業展開を見据え拠点再編などに着手する一方、高機能タイヤの拡販に注力し、選択と集中で収益力を強化する考えだ。

「3月まではコロナインパクトはあるが、4月以降に徐々に回復する」とブリヂストンの石橋秀一グローバル最高経営責任者(CEO)は21年12月期の事業環境を予想。生産拠点と事業の再編に着手する一方、タイヤの高付加価値戦略やソリューション事業などを進め収益力を高める。

住友ゴム工業は当期増益を見込んでいるものの、原材料価格の上昇やデジタル関連費用の増加などが影響し、タイヤ事業の事業利益は前期比3・5%減を予想する。北米市場では乗用車やライトトラック用タイヤが好調。需要増に対応するため、日本・米国・タイの3工場合計で24年12月期までに北米市場向けの供給能力を約380万本増やす計画。

横浜ゴムは販売数量の回復などが利益を押し上げる。新中期経営計画を策定し、高付加価値品の比率を最大化する。本社と平塚製造所(神奈川県平塚市)の拠点統合も進める。

トーヨータイヤの清水隆史社長は「想定外の出来事を念頭に置く必要はある」としながらも、主力の自動車タイヤの販売増による利益増、生産増によるコストメリットを見込む。6月にマレーシアで設備が老朽化した工場を閉鎖し、より生産効率の高い近隣工場に集約する。

設備投資はブリヂストンを除く3社が2ケタ以上の伸び率を示す。20年12月期はコロナ禍で投資を控えていたが、21年12月期はその反動もありタイヤ生産の能力増強を中心に設備投資する方針だ。