帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)がまとめた2月の倒産件数は、TDBが前年同月比30・3%減の442件、TSRは同31・5%減の446件で、いずれも記録的な低水準だった。TDBは7カ月連続、TSRは8カ月連続で前年同月を下回った。政府や金融機関の資金繰り支援策の効果が続く。ただコロナ禍の長期化で、支援があっても耐えきれない企業が出て、今後は増加に転じる懸念がある。

TDBは2000年以降の各月で、3番目に少なかった。TSRは過去50年間の2月で最少。TDBは全7業種中5業種で、TSRは全10産業中8産業で前年同月を下回った。

TDBの最多は、飲食を含む小売り業で82件。TSRの最多は、飲食を含むサービス業他で129件だった。製造業はTDBが52件、TSRは47件。

負債総額はTDBが同17・1%増の777億円で7カ月ぶりに前年同月を上回った。TSRは同5・3%減の674億円で、過去50年間の2月で3番目の低水準。

今後は融資の返済が本格化するほか、金融機関は追加融資を慎重に判断する。TDBは「水面下で生じているひずみがゴールデンウィーク明けごろには表面化する」(担当者)として、倒産件数が徐々に増えると見通す。

TSRは「カンフル剤は抜本策にはならない」(同)として、資金繰り支援策を受けながら、経営悪化が続く企業の息切れ型倒産の増加を懸念する。