福島イノベーション・コースト構想推進機構(福島市)が18―19日に福島ロボットテストフィールド(福島県南相馬市)で開催した「ロボテスEXPO 2021」では、全国から参加した37事業者のうち、17事業者が同フィールドの21施設をフルに使って飛行ロボット(ドローン)やロボットを実演した。ロボットが主役となり、さまざまな環境での性能を示すこれまでにない展示会となった。(いわき・駒橋徐)

センチュリー(東京都台東区)は6枚羽根のドローン2機種で災害対応を実演した。燃えている地上の対象物に消火剤や、浮き輪やウインチを投下した。開発中のペイロード(可搬重量)25キログラムのドローンも展示した。ロボデックス(横浜市旭区)はガソリンエンジンを使ったドローンの飛行やホバリングを披露。英国製燃料電池を搭載し、1・5時間飛行できるドローンも公開した。

南相馬市の産業団地に工場を建設中のテラ・ラボ(愛知県春日井市)は開発中の長距離無人航空機(翼長4メートル)を飛行。レシプロエンジン、燃料電池、ジェットエンジンを搭載でき、地上コントロール車両も配置した。23年に実用化を目指しており「南相馬市は開発・実証に最適の地。実用機は翼長8メートルで、高度6000メートル、500キロメートルの飛行を目指す」(松浦孝英社長)と話す。

東光鉄工(秋田県大館市)は自社開発のドローンの耐風性能評価を風洞装置で検証した。球形ドローンを開発するブルーイノベーション(東京都文京区)は遠隔操作で試験用トンネル内を精査する実証を行った。

市街地エリアでは東日本計算センター(福島県いわき市)とふくしま総合災害対応訓練機構(同南相馬市)が、ドローンからのデータでUGV(無人走行ロボット)2台を運行。災害時の人命救助などを想定、実演した。

屋内水槽棟ではタカワ精密(同)、東日本計算センターなどが開発する、原子力発電所の廃炉作業を想定した放射線環境下で自律制御する直径28センチメートルの縦型水中ロボット「ラドほたるII」で水中走行。スペースワン(福島県郡山市)は3機種の水中ドローンのうち深度150メートル、最大水平移動半径400メートルにバージョンアップした産業用機種を披露した。

人機一体(滋賀県草津市)は人型重機の零式人機バージョン1・0を完成、初公開した。頭部がセンサーとなり、パイロットが遠隔操作して2本のロボットハンドを動かす。JR西日本、日本信号と共同開発し、「この試作機から今後は実証機へ高め、工場、建設、インフラ現場で実用化を目指す」(金岡博士社長)。南相馬市の企業11社が開発した4本のクローラーでさまざまな動きができる災害対応ロボット、MISORA(最大高さ1750ミリメートル)も展示、実演した。