理化学研究所は、スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」運用機関の計算科学研究センター(神戸市中央区)の東京拠点を4月に設ける。超スマート社会「ソサエティー5・0」推進に向け、潜在的利用者との関係構築や発掘を行い、利用者の成果創出支援と富岳の使い勝手の向上にも努める。文部科学省が設定した計算資源配分のうち超スマート社会の実現に役立つ課題に取り組む「ソサエティー5・0推進枠」については、資源の提供機関として積極的に連携していく。

1日付で「『富岳』ソサエティー5・0推進拠点」を理研の東京連絡事務所(東京都中央区)と同じビル内に設置する。計算科学研究センターの松岡聡センター長が拠点長も兼任。スパコンの産業利用にノウハウがある計算科学振興財団(FOCUS、神戸市中央区)の一部職員が併任し、10人程度で活動を始める。

5%程度の計算資源の配分割合があるソサエティー5・0推進枠との連携では、文科省が2021年度の早い時期に同枠向けの公募を行う見込みで、推進拠点は計算科学的観点からの実現性のチェックなどの審査への協力や運用面での支援などで協力していく。

21年度からの第6期科学技術・イノベーション基本計画では、サイバー空間とフィジカル空間の融合による持続可能で強靱(きょうじん)な社会への変革がソサエティー5・0の実現に必要なものと位置付ける。理研計算科学研究センターは、これらの実現を富岳の活用で後押しする。