三井E&Sホールディングス(HD)と三菱重工業は29日、三井E&Sの艦艇と官公庁船事業を三菱重工に譲渡することで最終合意したと発表した。三菱重工は得意とする護衛艦に加え、三井E&Sの補給艦などを取り込むことで事業体制を強化する。譲渡額は明らかにしていない。三菱重工の泉沢清次社長は「防衛関連の受注には山谷があり、船種を増やして生産性も上げる」と述べた。

関係当局の審査を経て、10月をめどに両事業の譲渡完了を目指す。三井E&Sの玉野艦船工場(岡山県玉野市)の従業員約400人が三菱重工に移る。同工場を三菱重工が借り建造、修繕を継続する。「大きな枠組みでシナジーを高める」(岡良一三井E&SHD社長)としている。三菱重工は艦艇の受注環境に対応し、造船所の安定操業につなげる。

今回の譲渡により国内で艦艇事業を手がけるのは4社から、三菱重工とジャパンマリンユナイテッド、川崎重工業の3社に集約される。