三菱ガス化学は、半導体製造の洗浄工程などに使用される電子工業薬品「EL薬品」を四日市工場(三重県四日市市)で増産する。2021年度に設備改良によりボトルネックを解消し、生産能力を従来比約2割引き上げる。同社は半導体パッケージ基板材料などの増産も計画しており、半導体市場拡大に対応する生産体制の強化が進んできた。

三菱ガス化学はEL薬品の主要生産拠点である四日市工場での供給能力を引き上げを決めた。投資額や生産量は非公表。同製品は主に国内で生産し、海外へ輸出している。輸出対応が難しい場合、米国拠点では一部工程の生産を行い出荷しており、今後の受注動向次第で最適な生産体制を検討する。また台湾と米国の開発拠点で人員を拡充し、海外の開発体制を強化する。

世界で高いシェアを持つ半導体パッケージ用基板材料のBT積層板や、洗浄やエッチング工程で使われる超純過酸化水素の生産体制強化も計画通り進んでいる。

BT積層板は、タイで22年に新設備を稼働させる。また台湾の電子材料メーカーとBT積層板の合弁会社設立へ準備を進めている。

超純過酸化水素は、原料の新設備を台湾で23年に稼働させ、一貫生産する。同社では今後10年で台湾と米国での需要が大幅に増加するとみており、顧客の動向を注視し、順次対応する。

製品開発面では、半導体製造の前工程で使うEL薬品は回路微細化への対応、BT積層板は第5世代通信(5G)などへの対応にそれぞれ注力する。