ホンダが、一定の条件下で自動運転が可能な「レベル3」の機能を備える高級セダン「レジェンド」を発売した。レベル3自動運転車の投入は世界初だ。同社は報道陣向けに試乗会を開いた。限定領域でありながらシステムというもう一つの運転手に操作を任せる感覚は、新たな車社会の到来を感じさせた。

レジェンドに搭載された自動運転レベル3の機能は、高速道路で時速約30キロメートル以下で自車の前後に車両がいる渋滞時に作動する。一定の車間距離を調整し維持しながら、車両の周辺監視や加減速、ハンドル操作をシステムが担う。

3月に首都高速道路で開かれた試乗会。渋滞が発生しやすい合流地点で自動運転の効果を発揮した。運転席に座った記者の代わりに車両の周辺監視をしてくれるため、記者はハンドルとアクセル、ブレーキ操作を考えず、周辺を注視する必要がない。

試乗した当初はシステムがどこまで運転を担ってくれるか不安もあったが、徐々に安心して運転を任せられるようになった。「この条件であれば人間が運転、この条件であればシステムに任せられる」というコミュニケーションができるようになったからだ。運転手がもう一人いる感覚になった。

自動運転レベル2は、運転操作の責任は運転手にあり、運転手は走行中は常に前方に視線を向け運転に集中しなければならない。レベル3では、システムに周辺監視を含め運転を任せられ、運転手は視線を前方から外しても良い。ただ自動運転の条件から外れた場合、いつでも運転手が操作に戻る必要がある。

ホンダ四輪事業本部ものづくりセンターLEGEND開発責任者の青木仁氏は「レベル3はシステムによる完全自動運転ではなく、運転交代が重要になる。正しく使ってもらうため、お客一人ひとりへの丁寧な説明が必要となる」と強調する。