THKは半導体の製造工程などで利用する直動製品「超精密LMガイド」の生産量を大幅に引き上げた。同ガイドを製造する山口工場(山口県山陽小野田市)で増産体制を構築した。夜間の操業に対応するためロボットによる自動化を推進。自動車の電動化や第5世代通信(5G)の普及などで半導体市場が活況な中、精密直動製品の需要増に応える。

THKの高精度位置決めが可能なLMガイドは、ウエハーを切断するダイシングやチップとフレームを結ぶワイヤボンディングなどの後工程だけでなく、フォトマスク作製、インゴットの引き抜き、パターン形成などの前工程でも幅広く活用される。

一般的なLMガイドはレールの溝が左右に2条ずつあるが、超精密LMガイドの「SPR/SPS」は2倍の8条構成。多数のボールを並べるほど剛性と精度が向上する。ウエハーが移動しながら検査などの工程を通過できる。同社ではエアスライドなどの静圧機器からLMガイドへの移行を顧客に提案する。

山口工場では昼間だけでなく夜間も生産できるよう、カワダロボティクス(東京都台東区)の双腕ロボット「ネクステージ」などを導入した。機械装置もリニューアルを推し進めている。

超精密LMガイドを含むTHKの産業機器事業の2021年12月期の売上高(国際会計基準)は、前期比37・7%増の1985億円を予想する。コロナ禍前の19年12月期の1778億円を上回る見通しで、半導体関連需要を着実に取り込む。


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