JR西日本は人工知能(AI)を活用し、駅務機器の故障を予測するシステム「自動改札機故障予測」を2021年度中に全支社へ導入する。同社が管轄するエリアに設置する自動改札機、券売機、精算機約3100台を対象とする。点検回数の最適化を図り、不必要な部品の交換などを減らすことで、従来の保守・メンテナンスコスト約10億円から約2億円の削減を見込む。

20年度に神戸支社管内の自動改札機など約600台を対象に実証を進めてきた。稼働率の状況で異なるが、1台当たりの点検回数が年4―12回必要だったのが約30%減り、それにより保守・メンテナンスコストを従来比約20%削減した。この結果を受け、他の京阪神地区や中国地域などにも展開する。

現在、関東や東海、関西地区の鉄道会社へも、自動改札機故障予測のシステム導入に向けて動きだした。データソリューション本部の宮崎祐丞課長は「積極的に他社への展開も進めたい」と語る。

自動改札機故障予測は、自動改札機内の利用回数や切符の通過枚数など約1000のログ(履歴)データから、AIが故障確率を割り出す。20年度の神戸支社管内での実証時点で的中率は約80%だった。

JR西日本は、他にも気象予測データを活用した北陸新幹線の着雪予測や、購買データを基にした同社商業施設での買い回り促進など、データ活用に力を入れる。6月にはデータアナリティクスの部署の人員を現在の10人から大幅に増員する予定。