DUCNET(ディーユーシーネット、東京都大田区、田中隆之社長)は、工作機械メーカーなどの製造業のデジタル変革(DX)を支援するクラウド基盤事業で、10月にもドイツ市場に参入する。出資元のファナックや富士通のドイツ拠点と販売面で連携する。同基盤は4月に日本で提供を開始。製造業のデジタル化の「本場」であるドイツを足がかりに、海外展開を拡大する。2021年度は国内外で100社の利用を目指す。

ドイツでは主に工作機械を製造・利用する中堅・中小企業向けにDX基盤「デジタルユーティリティクラウド(DUC)」を拡販する。ドイツは工作機械関連企業が多く、日本で培ったノウハウを活用しやすいとみる。日本との時差や欧州連合(EU)の一般データ保護規則「GDPR」などを考慮し、ドイツに新たなクラウド基盤を設置する。言語や税制対応も進める。

10月にもドイツでDX基盤の活用を希望する企業とのトライアル(試験導入)を始める計画だ。アジア圏でもDUCへのニーズは強く、欧州と並行してアジア展開を検討する。

DUCNETはファナック、富士通とNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の3社が共同出資し1月に設立した。DX基盤に参加する企業にデジタル空間の「テナント」を用意。工場設備のデータ管理などDXに必要な基本機能を提供する。

参加企業は自前でDX基盤を用意する必要がなく、少ないコストで業務効率化や高度化などDXの効果を得られる。同じ基盤を利用する参加企業同士でデータ連携もしやすい。さらに参加企業がその顧客に対し、新たなデジタルサービスを展開するための電子商取引(EC)の機能も用意している。

DUCNETでは設立3年以内に300社のDX基盤参加を計画。将来は1000社以上に展開を目指す。