パナソニックロボティクス推進室の小松真弓主任技師、岡崎安直主幹技師らは脚付きの装着型ロボットアーム「第三の腕」を開発した。左肩に装着するタイプで天井パネルに自動でビス打ちできる。重量9・8キログラムで、ビス打ちの押しつけ力が15キログラム以上必要となることから1本脚で同装置を支える。装着型アームは重さがあるため腰や背中、肩に身に着けることが多かった。脚によって作業が容易になる。

建設現場などでの天井パネルの施工作業を想定する。工具やケーブルなどが乱雑に置かれ、両手を上げた作業が長時間続くような現場に導入し、ロボットアームに作業を代替させる。視線計測で天井パネルを認識すると、カメラでパネルのエッジを抽出して電動ドライバーを押し当てる。

作業員の左肩にロボットアームを装着し、右手で並行してビス打ちすることを想定。そのため慣性計測装置(IMU)で揺動を計測して補正する。前後方向の揺動は補正できたが、左右方向の揺動は大きかった。ロボットアームと人手が同時に作業するにはロボットアームの作業に合わせて作業者が静止するなど工夫が必要になる。

そこで1本脚で支えることで力仕事がしやすくなった。接地面積が小さく取り回しやすい。車輪は工具類などが多い作業現場には向かないと判断した。

外骨格ロボットや装着型アームは人体の機能を拡張する技術として注目されている。だが、電池を含めて重量物を身に着けるため、腰周りなどの安定しやすい場所が選ばれる。脚を付けてしまえばアームの取り付け位置は自由になり、つえのような役割も担える。

建設のほか、航空機の組み立てラインや造船の現場、トンネル点検といった機械が入れない狭い空間での使用も想定している。