キオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)は延期していた東京証券取引所への新規株式公開(IPO)を9月に実施する方針を固めた。7月にも申請して上場手続きを再開する。世界的な半導体不足を背景にハイテク株が好調で、米中貿易摩擦などの余波を受けて上場延期を決めた2020年9月末から状況が改善した。大株主の東芝とアクティビスト(物言う株主)の関係にも影響を与えそうだ。

キオクシアは当初20年10月のIPOを予定していたが、顧客だった中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)に対する米国の輸出禁止措置や、新型コロナウイルス感染症などによる業績悪化懸念が株式市場に広がったことで直前に上場を取りやめた。

当時は時価総額1兆5000億―2兆円の大型IPO案件と言われていたが、現在の半導体関連の株高からすると、上場が実現すれば時価総額3兆円に上るとの見方もある。今後は筆頭株主で米国ファンドのベインキャピタルが状況を見極めて最終判断を下す。

約40%のキオクシア株式を保有する東芝はIPO時などの売り出しで得た手取り金の過半を株主還元に充てる方針を公表済みだ。一部株主への“圧力”問題などで一時的に悪化したアクティビストとの関係を改善する助けになる可能性がある。


【関連記事】<考察・東芝>「日本の総合電機は日立と三菱電機の2社になる」