商用車メーカーが外部企業と提携し、デジタル技術を活用した物流事業者向けサービスを始める動きが広がっている。三菱ふそうトラック・バスは15日、米ワイズ・システムズと業務提携すると発表した。三菱ふそうがデジタル分野で他社と組むのは今回が初めて。いすゞ自動車や日野自動車も架装メーカーやスタートアップとの連携を進める。商用車メーカーは外部の知見を生かし、物流課題に対するソリューションビジネスを本格展開する。(日下宗大)

ワイズ・システムズは配送計画システム「ワイズ・システムズ」を展開する。人工知能(AI)などにより、荷物が宛先に届く最終段階「ラストワンマイル」における最適な配送ルートを自動作成する。北米では20地域で利用実績がある。

今回、三菱ふそうは同システムの日本向けカスタマイズに協力し、販売代理店になった。年内に発売する。1事業者当たりの初期導入費用は100万円以下を想定する。三菱ふそう以外のメーカーのトラックや軽自動車などでも使える。同システムにより従来比で車両の走行距離が平均15%削減、稼働率は同20%向上、配送遅延は最大80%解消などの効果が見込まれるという。

物流現場は人手不足が慢性化している。さらにネット通販の拡大でラストワンマイルの輸送量も増えている。顧客の物流事業者に対する困り事に対して「AIによる技術革新を活用した我々の次の一歩が必要だ」と三菱ふそうのピーター・ファイグラーデジタルサービス部長は強調する。

商用車業界では外部連携が広がる。いすゞは架装メーカーの新明和工業などと共同で、架装物の稼働や制御情報を取得できるシステムを開発した。従来のコネクテッド技術に同システムを付加して、架装物の不調などを検知できる。

日野自は物流システムを手がけるスタートアップのHacobu(ハコブ、東京都港区)に出資した。車両情報をハコブの情報プラットフォームと連携させて、物流課題の改善に役立てる。