特許庁は2021年の特許行政年次報告書をまとめた。20年の国内の中小企業の特許出願件数は3万9789件で全体の17・5%を占め、比率が2年連続で過去最高となった。コロナ禍にもかかわらず件数と比率ともに増加傾向にあることを示した。中小企業の特許戦略が中長期で功を奏していることや、19年に制度を拡充させ運用が始まった中小企業向けの特許料金の減免制度や手続きの簡素化などで、中小の特許申請数が伸びたとみられる。

さらに特許出願件数の順位ごとに企業をグループ分けし国内の特許出願件数の推移を分析。上位1―30位グループの特許出願件数は16年度比4ポイント減の22%に対し、中小を含む上位1000位以下では同4ポイント増の29%になっている。中長期的な特許戦略の構築などで、中小の特許出願が増加傾向にあることを示した。

年次報告書では、コロナ禍によるニューノーマル(新常態)を創る人に焦点を当て、「心の癒やしを担う家族型ロボット」「人工知能(AI)と人が協調する教育を実現するAI学習システム」「人と共生し、物流の人手不足に挑戦する無人宅配ロボット」の三つの技術を特集。新しい生活様式での社会課題とその課題を解決する技術の特許戦略などを紹介している。