新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、大規模な水素サプライチェーン(供給網)構築に向け実証研究を始める。商用水素のサプライチェーンや水素を化学品の製造に使う技術の確立など11テーマに取り組む。政府が推進する総額2兆円の「グリーンイノベーション基金事業」の第1号案件として実施。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向けアクセルを踏む。

川崎重工業や子会社の日本水素エネルギーなどが液化水素のサプライチェーンを実証する。事業規模は約3000億円。2030年に1ノルマル立方メートル30円での水素供給を目指す。水素製造から液化、出荷、海上輸送、基地受け入れまで年間数万トンの供給量を実証する。

ENEOSは水素キャリアの一つであるメチルシクロヘキサン(MCH)のサプライチェーン実証や電解合成の技術開発に取り組む。事業規模は約900億円。50年に水素の供給コストを1ノルマル立方メートル20円以下を目指す。

旭化成などは余剰再生可能エネルギーで水素を製造する水電解装置を開発する。事業規模は約750億円。得られた水素でアンモニアやアルコールなどを合成する。