部品調達の停滞に伴う自動車の減産が、米国と中国の2大市場の新車販売を押し下げている。米国では日系自動車メーカー4社合計の8月の新車販売台数は前年同月比7・9%減の約38万台。中国では日系車6社合計の8月の新車販売台数は同20・5%減の約37万台だった。世界的な半導体の供給不足に、東南アジアでのコロナ禍に伴う部品生産の低迷が加わり、車の生産や販売の行方は不透明な状況が続きそうだ。

米国の8月の新車販売は日系車各社でマツダを除く3社が前年同月実績を下回った。トヨタ自動車は同2・0%減と6カ月ぶりに減少した。ただ8月は20年8月と比べ稼働日が1日少なく、稼働日ベースでは同2・0%増と踏みとどまった。

調査会社マークラインズによると米国市場全体の8月の新車販売台数(推定値を含む)は、同17・2%減の約110万台だった。

中国の8月の新車販売は日系車各社で、三菱自動車を除く5社が前年同月比で二ケタを超える減少となった。日産自動車の幹部はコロナ禍、原材料不足、国内各地の自然災害など「外的環境に起因する逆風が続き、今後も不透明な状況が続く」とみている。

中国汽車工業協会によると中国市場全体の8月の新車販売台数は同17・8%減の約180万台と、4カ月連続で減少した。

野村証券の桾本将隆アナリストらは14日付のリポートで「日系完成車メーカーの生産は半導体の前工程の不足には制約されていないため、世界生産は11月に正常化する」との見方を示す。