クボタはインド向け仕様の農業機械を増産する。現地合弁工場での9月の農機生産は前月比約3割増になる見通し。10月からは現状の45馬力に加えて、49馬力の製品も生産する。コロナ禍の影響などで夏場までの生産が遅れていたが、急速な巻き返しで2021年12月期の当初見込みとなる約1万2000台の生産数を維持する。インドの農機需要(小売り)のピークは祝日が続く10―11月初旬のため、上振れする可能性もありそうだ。

クボタがインドで生産するのは農作業以外のけん引や運搬にも使えるマルチパーパストラクター。同国では「フルーガル・エンジニアリング(倹約志向の開発)の考え方が浸透している」(北尾裕一社長)ため、通常機に比べて価格を抑制した上で多機能対応可能な製品が求められる。

45馬力帯の同トラクターは9月に、8月の出荷実績比約3割増となる約1700台を生産する。10月以降は49馬力帯も生産し、ラインアップを拡充予定だ。

インドではコロナ禍や夏場のモンスーンなどにより、農機の小売りも影響を受けた。ただ需要回復を見通し、増産体制の確立を急ぐ。現時点で同トラクターの21年12月期の生産は当初の約1万2000台を維持できる見通しだが、小売りピークを控えるため上振れる可能性もある。

クボタは20年9月、コロナ禍の影響で当初より約3カ月遅れでインド北部のハリヤナ州に現地農機メーカー、エスコーツとの合弁工場を稼働させた。


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