コンサルティング会社の米アリックスパートナーズは、半導体不足による世界の自動車メーカーの生産損失額が2021年に2100億ドル(約23兆円)になるとの予測を公表した。5月時点では損失額を1110億ドル(約12兆円)と見積もっていた。マレーシアでのロックダウン(都市封鎖)など、新型コロナウイルス感染拡大の影響が各国に広がり、状況が悪化している点を反映した。

21年の世界の自動車生産台数は7690万台にとどまると予測した。1月時点での想定台数である8460万台から、770万台減となる。5月時点では減少幅を、390万台と見込んでいた。

日系自動車メーカーにも、半導体などの部品供給不足の影響が広がっている。トヨタ自動車の10月のグローバル生産台数は、8月時点の計画と比べ33万台減となる見通しだ。ホンダは、国内工場生産稼働率が8―9月は計画比6割減、10月上旬は同3割減になると見込んでいる。

アリックスパートナーズ自動車・製造業プラクティス日本リーダーの鈴木智之氏は「自動車業界にとって半導体不足が最大のリスクとなった」とした上で、「戦略的な在庫保有の検討や、長期的視点でのサプライチェーン(供給網)の再構築など、調達においてより能動的なアクションを取れるよう対策を講じる必要がある」と指摘している。