経済産業省は2022年度から、副業・兼業人材のモデル事例を集約化する。各地での成功事例をまとめ、自治体や企業側の受け入れ環境整備の一環として展開する。コロナ禍を通じて高まる人材流動化の機運や地域の新たな担い手としての期待に対し、先行する地域の取り組みを可視化することでミスマッチ解消や各地への広がりを促す。

モデル事例は先行する地域や企業の取り組みを体系化する形でまとめる。副業・兼業人材による地域へのアプローチの方法や、受け入れ側となる地域に必要な体制を可視化する。現時点では情報量が少ない受け入れ側企業や自治体などが取り組む上で必要な内容を網羅し、各地での環境づくりを促す。人材の呼び込みだけでなく、フォローアップや副業・兼業人材同士によるコミュニティー形成なども念頭に置いており、長期にわたって地域で活躍できる人材定着を後押しする。

モデル事例の集約化に向けた情報収集や調査は、各地の経済産業局と連携して進める。自身のスキルを生かして地域企業の課題解決を図りたいと考える副業・兼業人材の需要に対し、自治体や企業の受け入れ体制が整わないことで生じるミスマッチを防ぐための判断材料として役立ててもらう。

多様な働き方の観点から副業・兼業に対する認知度が高まりつつある中、受け入れ側となる企業からは管理の煩雑さや秘密保持に対する懸念などが課題として挙がる。一方でU・Iターンによって地域企業に転職した際のミスマッチもあることから、副業・兼業の仕組みを生かして企業と人材が互いに参画しやすい環境整備を目指す。