日本政策金融公庫総合研究所が2019年に日本公庫から融資を受けた新規開業企業に対し実施した「新型コロナウイルス感染症が新規開業企業に与えた影響に関する追跡調査」によると、新型コロナによりマイナスの影響を「受けた」と回答した企業は80・1%だった。新規開業した企業の多くが新型コロナの影響で売り上げが想定より減るなど20年に続き経営への影響が出ている。

同調査は日本公庫国民生活事業が19年4月―9月に融資し、融資時点で開業から1年以内の新規開業企業に対し、20年7月に実施した「2020年度新規開業実態調査」の回答企業を対象に行った。調査時点は21年7月で約840社から回答を得た。20年調査から1年経過し、新規開業企業の現況を把握するのが狙い。

新型コロナの影響を受けたと回答した企業の割合を業種別でみると「製造業」が96%で最も多く「飲食店・宿泊業」が95・9%、「運輸業」が89・5%となった。影響の具体的な内容では「売り上げが予定より減った」が74・4%と最多で、「利益が予定より減った」が56・2%、「営業を一部自粛した」が33・9%と続いた。

新型コロナを受け実施した取り組みについては、資金関連では金融機関から「新たに借入を行った」が29・2%と最も多くを占め、「経営者や家族の預金を取り崩した」が23・5%と続いた。取引先関連では「新しい顧客を開拓した」が20・0%、従業員関連では「従業員に休業してもらった」が13・4%でそれぞれ最多だった。

行政からの支援については、持続化給付金や政府系金融機関による実質無利子・無担保融資などいずれかの支援を「受けた」と回答した企業は78・6%にのぼった。