豊橋技術科学大学の蒲生浩忠大学院生と松田厚範教授らは、硫化物系固体電解質の量産技術を開発した。高極性溶媒分子で多硫化リチウムを安定して溶かす。すると24時間の反応が2分に短縮した。全固体電池の電解質生産コストを大幅に下げる可能性がある。

アセトニトリルとテトラヒドロフランの混合溶媒に極性の高いエタノールを微量に加え、原料の硫黄を過剰に加える。するとリチウムイオンがエタノール分子に包まれ、硫黄種のラジカルアニオンが安定化する。

このラジカルアニオンが五硫化二リンと反応して硫化物系電解質の前駆体が生成する。溶液中で反応が進むため効率が高く、反応時間が2分に短縮した。

硫化物系固体電解質のイオン導電率は1センチメートル当たり1・2ミリジーメンス。従来法は同0・8ミリジーメンスや1・0ミリジーメンスだった。不溶性の中間体を経由して合成していたため反応が遅かった。