米国と中国の2大自動車市場で半導体不足やコロナ禍の影響が続いている。日系自動車メーカー4社合計の4月の米国新車販売台数は、前年同月比27・5%減の約35万台と、9カ月連続で前年同月実績を下回った。中国では日系車6社合計の4月の新車販売が、同38・5%減の約28万台と、2カ月連続で減少した。半導体など部品不足に伴う生産制約の影響を受けた。特に中国では都市封鎖(ロックダウン)の影響が生産や販売で広がった。

米国の4月の新車販売は、トヨタ自動車が同22・7%減と9カ月連続、SUBARU(スバル)が同25・5%減と11カ月連続で減少した。ホンダは同40・4%減と日系4社で最も落ち込んだ。

マツダは同3・3%減と3カ月ぶりの減少。1月に米国で生産を始めた新型スポーツ多目的車(SUV)「CX―50」の販売台数は1700台だった。

調査会社のマークラインズによると4月の米市場全体の新車販売台数(推定値を含む)は、同18・0%減の約126万台と、9カ月連続で減少した。米メキシコ国境での物流の停滞や、中国のロックダウンの影響で部品生産に遅れが出るなど、供給面で新たな懸念が起きているという。

野村証券の桾本将隆アナリストらは10日付のリポートで米新車販売について「ティア3(3次取引先)やティア4(4次取引先)のサプライヤーの中国製部品への依存が見極めづらく、中国のロックダウンの影響が遅行的に自動車生産に影響するとみている」とし、7月まで不透明な状況が続くと予想する。

中国の4月の新車販売は、トヨタが同30・7%減と3カ月ぶりに減少した。新型コロナウイルス感染再拡大に伴い、吉林省長春市の長春工場など3工場で稼働停止や生産調整の影響を受けた。日産自動車は同46・0%減と2カ月連続でマイナス。同社幹部は「主要地域や都市でのロックダウンなどの要因が、4月も車両の生産と販売に大きな影響を与えた」としている。

中国汽車工業協会によると中国市場全体の4月の新車販売台数は、同47・6%減の約118万台と、2カ月連続でマイナスとなった。うち乗用車は同43・4%減の約97万台、商用車は同60・7%減の約22万台だった。

一方、電気自動車(EV)などの新エネルギー車は、コロナ禍の影響を受けたが堅調に推移。EVの販売台数は同34・6%増の約23万台、生産は同33・0%増の約24万台となった。プラグインハイブリッド車(PHV)の販売は同94・0%増の約7万台だった。