パナソニックエナジーの只信一生社長は1日、投資家向け説明会で、北米を中心に電気自動車(EV)向け円筒型電池の生産能力を2028年度に22年度比で3―4倍の能力に引き上げる方針を示した(写真)。米テスラ向け新型電池「4680」や、実績のある「2170」セルなどを「顧客の設計など、具体的な案件を踏まえて」(只信社長)増産する。投資額やタイミングについては明言を避けた。

パナソニックエナジーは具体的な増産拠点についても明らかにしていない。現在は米ネバダ州のテスラとの合弁工場に加え、米国内での新工場建設も視野に入れており、増産の中心となるのは新型電池の4680とみられる。4680はテスラの新型車「モデルY」に搭載され、現行の2170に比べ容量が約5倍。今後の主力電池になると見込まれる。

すでにパナソニックエナジーでは、和歌山工場(和歌山県紀の川市)で4680の生産設備導入を決定。23年度中に量産を開始する予定だが、只信社長は今回、パイロットラインが5月末に稼働し、顧客へのサンプル納入を開始したことも明らかにした。

テスラ向けの供給が基本とする一方で、新規顧客や欧州顧客などからも「ニーズはあるが、具体的に開発を進めている話はない」(同)とした。