JR西日本テクノス(大阪市北区、吉江則彦社長)は、バッテリー駆動の鉄道車両移動装置を2023年度に実用化する。車両基地の建屋内での点検や検査などで台車や車両1両ずつを動かす場合に用いる。車輪直径780ミリ―910ミリメートル、1両の重量45トンまでの在来線車両を搬送する。人力作業が多い移動の省力化、安全性向上が狙いで、JR西日本以外の鉄道会社にも売り込む。

同装置は高摩擦のウレタンローラーなどによる車輪捕捉方式を用いた。台車の側面からセットして駆動部のローラーと車輪踏面を接触させて回転力を伝え、車輪を回転させることで移動する。ベアリングへの荷重を分散させるため、ローラー一つにベアリング二つを組み合わせた。

駆動源はリチウムイオンバッテリーで、移動速度は最速毎分8メートル。1回の充電で6―7時間稼働する。発進や停止などの操作はリモコンでできるほか、光電センサーを備えており、ポールを置いた場所に停止させることもできる。

停止は回生ブレーキのみで徐々に減速する。今後、実用化に向けて急停止できるようにブレーキシステムの改良を検討する。

また実用化にはローラーやベアリングの長寿命化が課題のため対策を検討する。

JR西日本テクノスは主に在来線車両を取り扱う。このため新幹線車両への展開は検討しないが、一部の機関車で同装置の対象外になる車両があるため、その車両への対応は検討する。