AGCは、計算科学や情報科学を使って素材開発を効率化する独自のマテリアルズ・インフォマティクス(MI)データベースと分析ツールを開発したと発表した。日々蓄積される実験データを可視化しながら統一形式で保管し、研究者間で共有・活用することで社内の研究開発を効率化する。2025年までにR&D部門への導入を完了し、事業部にも展開する。

MIデータベースシステム(ARDIS)は電子実験ノートの機能を持ち、実験結果などを記録するとデータが自動的に蓄積される仕組み。これらのデータをMI専用分析ツール(AMIBA)を使って研究者が解析する。データの有効活用を目指し、ガラスや化学、バイオ商品を開発する材料融合研究所やプロセス開発を行う先端基盤研究所などに導入する。投資額は数億円。

試験導入では自動車用ガラスコーティング剤の特性が約10%向上したほか、燃料電池用電解質ポリマーの開発では実験研究者が想定しなかった化合物を人工知能(AI)が提案。高強度ガラスの組成開発では期間を8分の1に圧縮できた。

併せてR&D部門において、25年までにMI活用を主導するデータサイエンティストを5%、MI技術者を20%の割合で育成するほか、それ以外の人員もすべてがMIを利用できるようにする。