デンソーやアイシンなど、トヨタ自動車グループ各社の株主総会が本格化している。車両の電動化やカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)など自動車業界が取り組むべき事項について、株主から質問が相次いだ。

21日のデンソーの総会では、日本自動車部品工業会会長に就いた有馬浩二社長に方針を問う声があり「二次以降の取引先や他業界と連携し、競争力向上をリードする」と答えた。

篠原幸弘副社長がリスク対応を説明。海外子会社で発生したサイバー攻撃について陳謝し「対応力を強化している」とした。

半導体確保では、飯田康博経営役員が「リスク在庫の活用や拠点間の最適配分、枯渇リスクに応じた生産優先順位の切り替えなどを進めている」と回答した。

17日のアイシンの総会では、モーターやインバーター、減速機を一体にした駆動源「eアクスル」の開発戦略について質問が挙がり、山本義久執行役員はフルラインアップで対応する考えを強調。「eアクスルは自動変速機(AT)の知見が利用できる。部品の共通化やシリーズ化で効率的に開発する」と話した。

経営層の世代交代も進む。1995年に旧アイシン精機(現アイシン)の社長、2005年に会長に就任した豊田幹司郎氏が退任し、経営には携わらない相談役になった。豊田氏は「アイシンがエクセレントカンパニーになることを期待したい」と後進にエールを送った。

豊田自動織機では脱炭素への対応を問われ、伊藤浩一経営役員は生産面と製品面の2軸で進めている状況を説明。特に製品では「世界の脱炭素の取り組みに貢献するよう、30年度の電動化製品の売上比率を70%以上にする」と力を込めた。豊田合成の総会では、定款で事業目的を変更したことを問われ、財津裕真執行役員は「従来以上にいろいろな事業に広げる」と応じた。

トヨタ紡織は14日に実施済み。今後、愛知製鋼が22日、ジェイテクトが28日に開催する。


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