仮想現実(VR)による文化財の新しい鑑賞体験を提供―。凸版印刷は、東京国立博物館東洋館(東京都台東区)で「故宮VR紫禁城(しきんじょう)・天子の宮殿 TNM&TOPPANミュージアムシアター編」を上演する。期間は10月16日まで。東京国立博物館、中国・故宮博物院(北京市)、文化財活用センターが監修した。

明・清時代の皇帝の居城である紫禁城をVRで再現。文化財保護の観点から、普段立ち入れない宮殿内部の色彩や室内装飾をVRで鑑賞できる。

凸版印刷は印刷で培った高精細デジタル画像処理技術などを核に、文化財のデジタルアーカイブ事業を実施。展示手法として1997年からVR技術開発を始めた。

文化事業推進本部の矢野達也本部長は「熊本城やノートルダム大聖堂など、近年、国内外で文化財が破損する事例が発生し、日本でもデジタルアーカイブへの関心が高まっている。メタバース(仮想空間)も注目が集まる中、これまで蓄積した技術を活用し、文化のデジタル変革(DX)を支援する」と語った。