トヨタ自動車グループの主要部品メーカー7社で、自動車の減産や資材・エネルギー費高騰の影響が鮮明になっている。デンソーなど3社が2023年3月期業績予想を下方修正したほか、22年4―6月期決算は全社が営業減益となった。コストを製品価格に反映する動きは進むが、不透明な先行きに対する懸念は大きい。

デンソーは売上高と各利益段階を下方修正した。車の減産が続くと見ており、7月以降、四半期ごとの生産台数見通しを当初の計画から10%ずつ減らした。年間では12%落とす計算だ。また松井靖経営役員は「足元の材料、物流費の高騰が大きい」と明かす。22年4―6月期は素材・エネルギー費と部材・物流費の合計で420億円の営業減益要因となった。通期の同費用の減益影響も、4月予想比115億円増の2215億円に見直した。

トヨタ紡織は各利益段階を下方修正した。岩森俊一執行役員は「下期に向け操業度は挽回する見込みだが、材料の値上げなどが響く」とする。ウレタンなどの材料や輸送費の高騰は、通期で計120億円ほどの営業減益要因となる。愛知製鋼も販売減を受け売上高を下方修正した。

一方、4社は見通しを据え置いた。豊田自動織機は「産業車両などは堅調で、資材高騰も期初の想定からそこまでずれていない」(杉本俊示経営役員)と説明。ただ、生産や資材高騰などの先行きが不透明で、業績修正の判断を見送った会社もある。

トヨタは従来対象でなかった資材やエネルギー費の高騰分も負担を検討する。各社からは「顧客と交渉し、コストを適切に織り込み価格に反映したい」と、前向きな発言が相次ぐ。アイシンの伊藤慎太郎副社長は「概ね年間影響のデータを出し切った状況で、上期中には(価格転嫁の方向性を)めどづけしたい」と方針を示す。

各社は価格転嫁と同時に体質強化を一層加速する。例えば豊田合成は人材流動性を高め資材ロスを減らす活動を開始。ジェイテクトも下期にかけ原価改善活動の効果を見込む。


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