米マサチューセッツ工科大学(MIT)や米ヒューストン大学などの研究チームは、半導体材料として立方晶ヒ化ホウ素(c―BAs)がシリコンを上回る特性を持つことを実験で確認した。電子だけでなくホール(正孔)の移動度も同様に高く、熱伝導性に優れることから「これまでで『最良』の半導体材料ではないか」としている。成果は米科学誌サイエンスに掲載された。

シリコンは現在主流の半導体材料だが、電子に比べ、プラスの電荷のように振る舞うホールの移動度が小さく、熱伝導性もそれほど高くない。それに対して立方晶ヒ化ホウ素の熱伝導性は半導体材料のトップに位置付けられるほど高く、材料全般でもダイヤモンド、同位体を豊富に含む立方晶窒化ホウ素に次ぐレベルだという。

ただ、立方晶ヒ化ホウ素は合成が難しく、その商用化に向けては純度の高い結晶を低コストで製造する技術の確立が不可欠となる。