トヨタ自動車とリンナイは、水素を燃やして調理する「水素調理」の共同研究を始めた。安全な燃焼方法や同調理法の活用方法などを検討する。トヨタが静岡県裾野市に建設中の次世代技術の実証都市「ウーブン・シティ」などで実証を進める。同都市が一部開業を予定する2024年を視野に、今後、開発スケジュールを詰める。

21年春頃から協議を始め、22年4月に共同研究についての契約を結んだ。自動運転技術などを研究開発するトヨタ子会社のウーブン・プラネット・ホールディングス(HD)とも連携する。水素を使った調理技術を確立できれば、二酸化炭素(CO2)を排出しない調理機器の実用化が期待できる。

共同研究では最も安全で効率的な燃焼方法や、水素調理による食材の味や風味への効果、その裏付けとなるデータなどを検証する。水素調理を使った料理はおいしさが増す可能性が見えているといい、新たな食体験の創出にもつなげたい考えだ。

リンナイは水素燃焼技術の研究を進めており、5月には100%水素をエネルギー源とする給湯器を開発した。水素調理も試作段階で一定のめどが見えてきているという。

今回の共同開発について、トヨタのジェームス・カフナー取締役は「現在のプロパンガスや天然ガスに対し、サステナブルなエネルギーで新たな食の体験の提供に取り組める」とし、リンナイの内藤弘康社長は「自社の強みを生かせる」とコメントした。