富士通の時田隆仁社長は4日開幕した自社イベント「アクティベートナウ」で講演し(写真)、今回のイベントのテーマである「サステナビリティー・トランスフォーメーション(SX、持続可能な変革)」の先駆的な事例として、サーキュラーエコノミー(循環型経済)とデータを活用した街づくりへの取り組みを明らかにした。

いずれも2023年度に本格展開する新事業ブランド「Uvance(ユーバンス)」の一環であり、先駆例の紹介を通じてユーバンスのキックオフを半年前倒しで宣言した格好だ。

サーキュラーエコノミーは帝人と共同プロジェクトに着手。帝人が持つ素材の温室効果ガス排出量算定やリサイクルに関する知見と、富士通のブロックチェーン(分散型台帳)技術を用いてプラットフォーム(基盤)を作り、「環境負荷データの追跡などを通して、リサイクル素材の環境価値を訴求する」(時田社長)。

街づくりでは測量機器大手のスウェーデンのヘキサゴンとの共創に言及。時田社長は「都市を3次元(3D)データで可視化するヘキサゴンのツールと、当社のデジタルツイン技術などを組み合わせ、スマートシティー(次世代環境都市)の先進モデルを構築する」と述べ、先駆けとして独ミュンヘン市で共有型の移動サービスの実証を行っていることを明らかにした。

先行きが不透明な社会情勢に関しては「地政学的リスクの高まりやインフレなど新たな問題が発生し、世界は依然、不安定な状況が続く」と指摘。今後について「全ての企業が社会課題を解決する力を持っており、共感をもって力を合わせることが求められている」とSXの必要性を強調した。