NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、上司と部下の1対1の面談を人工知能(AI)が解析するサービスを発売した。面談中の上司と部下の発話量や表情をAIがリアルタイムに解析。傾聴や共感などの項目別に、上司の面談スキルを点数化してフィードバックする。テレワークの定着でオンライン面談が広がる中、上司の面談スキル向上を支援する。今後5年で400社への導入、売上高20億円を目指す。

面談実施前に上司と部下がアンケートに回答。それぞれのタイプを診断し、最適なコミュニケーション方法をアドバイスする。面談実施中は、上司の発話量が部下よりも多い場合、アラートを出し、部下の積極的な発話を促す。

メモ機能を備えており、上司は面談中に部下と約束した内容を投稿することも可能。「部下がたくさんいると、(面談中に)各部下と約束したことを忘れてしまいがち」(コミュニケーション&アプリケーションサービス部第一サービス部門の岩田恭子担当課長)。このメモ機能を活用することで、次回の面談前に部下との約束事を確認できるため、忘れ防止につながる。

面談後は、面談の様子を記録した動画をAIが分析。30秒程度以内に診断リポートを発行する。信頼度やモチベーションといった「部下の状態」、傾聴や共感などの「上司の面談スキル」をそれぞれ偏差値で算出するほか、例えば「適度に質問を交えて話を深めてみましょう」などアドバイスも提示する。

NTTコムは自社内でも、約800人の社員が同サービスを実証利用中。今後もサービス改善に向け、対応を進める。2022年度中には、トレーニング機能も追加する予定。上司が自身の面談スキルを向上させるため、サンプル動画などを使って、面談を練習できるようにする。

新サービスの目的は、上司の面談スキル向上を支援することで、より効果的な上司・部下の1対1の面談を実現すること。ただ、岩田担当課長は「1対1の対話を支援する取り組み。(用途の)広がりを持つサービスに発展していける」と期待を示す。今後は、同サービスを応用して、オンライン接客や、教育、医療支援などの場面でも利用できるようにする方針だ。(張谷京子)