トヨタ自動車は1日、2023年3月期連結業績(国際会計基準)予想の売上高と税引き前利益を上方修正すると発表した。為替の円安効果で売上高は過去最高を更新し、8月公表比1兆5000億円増(前期比14・7%増)の36兆円に引き上げた。ただ半導体不足による減産や資材価格高騰など経営環境は厳しく、営業利益と当期利益は据え置いた。通期のトヨタ・レクサスの生産台数も下方修正し従来比50万台減の920万台とした。

23年3月期予想の営業利益は円安影響で1兆850億円の増益効果を見込むものの、1兆6500億円の資材価格高騰費などの減益要因がこれを上回り、2兆4000億円(前期比19・9%減)の着地を予想する。世界生産計画は半導体不足などを受け、下方修正したが、達成すれば過去最高を更新する見込み。

想定為替レートは8月時点より米ドルが5円安の1ドル=135円、ユーロが3円高の1ユーロ=137円に変更した。

製造業では急激な円安を受け生産拠点の国内回帰を検討する例も出ているが、自動車業界は進出先でサプライチェーン(部品供給網)が構築されており、「短期の為替変動により生産拠点を動かすことは難しい」(近健太副社長)。

22年4―9月期連結決算の売上高は17兆7093億円(前期比14・4%増)と過去最高を更新。営業利益は半導体不足による減産や為替変動、エネルギー価格高騰の影響を受け、1兆1414億円(同34・7%減)と大きく減った。

「大きな変化がいくつも同時に起きている」(近副社長)中で、仕入れ先などとの関係強化を積み重ねた結果「一定の利益水準を確保できた」(同)と手応えを示した。