台湾富士通(台北市)は、台湾当局が発足した「量子国家チーム」に参画し、その支援を受けて、台湾の中原大学(桃園市)が4月に設立した「デジタルアニーラ量子インフォメーションセンター」(同大構内)に、量子コンピューティングに着想を得た富士通の疑似量子技術「デジタルアニーラ」の提供を始めた。

台湾富士通は高度なコンピューティング技術とソフトウエア技術を誰でも利用できるサービス群「CaaS」の一つとして、デジタルアニーラをクラウド上で提供する。併せて、中原大学が目指す量子技術の次世代を担う専門人材の育成を支援する。

量子国家チームは産学官連携で量子技術の研究開発を進める推進母体となり、台湾当局は2026年度までの5年間で80億台湾元(約367億円)を投じる。主要なメンバーである中原大は量子コンピューティングの最適化と金融への応用をテーマに、量子計算技術とアプリケーションの研究開発に取り組む。

デジタルアニーラは半導体のデジタル回路を用いて、膨大な組み合わせ最適化問題を高速に解く新しい計算技術。サービス基盤となるCaaSは国内では10月に発売。23年度から順次海外展開する。